2013年 07月 22日
深いなウクレレって 友の会 |
[Martin Style-0]
今では毎週のように遊ぶM弟君との話。
あれは確か7~8年前だと思う。かわいいステッカーが所狭しと貼ってあるケースをエアガレージで見つけた。そのケースの持ち主はM弟君だった。もちろん既に面識もあり、お話もしていたが彼の楽器を見せてもらう機会はなく(スティールギターは別として)、そのケースを開けてくれた事がはじまりだった。
ケースを開けて出て来たのはマーチンのウクレレでした。もちろん私はギター屋に出入りしていたのでマーチン・ウクレレの存在は知ってはいた。だが10万円を上回るウクレレなどさわった事もなかったのでその日の衝撃ってのは今でも覚えている。
これも今思えばと言う話だが実は彼のマーチン・ウクレレと全く同じ形で同じ材を使った完全コピーモデルを19歳の頃から持っていた。そのコピーモデルは私がギターを弾いていると言う事からおやじの友人がくれた物なので全く「ウクレレ」と言う楽器の事を何も知ず、チューニングすら分からない頃の話。そのおやじの友人は「今日からウクレレ」的な本も一冊くれました。なのでそれをパラパラ捲り、ウクレレと言う楽器にさわるようになった。
そして夏がきた。「よし、2週間海に行くからウクレレ持って行こう!」と海=ウクレレとバカまっしぐらな方程式。持って行くと決めてから直ぐに私は楽器屋に行った。当時まだチューナーという物が安くても5千円~1万円って頃でしたので、普段使う物を海に持っては行きたくない為、今でもあるのでしょうか?ウクレレ用のピッチパイプを買いました。そのピッチパイプが合っていない気もしたが(笑) それと薄くて意味のないペラペラなケースを買い、海に出掛けました。
私は子供の頃から趣味「素潜りでサザエとアワビ漁」ですので、ボートや船外機で沖へ出ると3時間は浜に戻って来ない。そこで素潜りの合間にウクレレを取りだし、ボートの上で弾くって事をしていた。ちょっとした加山雄三気取りだ。これが意外と漁師のおじさんや素潜り仲間に大好評(笑)。 砂浜やボート小屋にいると近所の子供達が集り「弾いて下さい」」と言うぐらいウクレレは人気。これが私のファーストウクレレの話。
話を戻し、その所狭しとかわいいステッカーが貼られたケースから出て来たウクレレは私のファーストウクレレと全く同じ形の物だったが全く音が違う物でした・・・。「ウクレレってこんな音がするんだ~」とそこで認識しました。と同時にギターを弾く私には「キング・オブ・アコースティック・ギターブランドだもんな~」と言う考えもあった。それにしても私のコピーモデルと音の違いは素人の私にも明らかに分かるものだった。そこで「マーチン=憧れ」となった。それからは楽器屋さんに行くとなぜか探してしまう自分がいた。
そしてそれがより強くなったのはやはり桜井ウクレレ教室に通う2年間でした。良いウクレレで弾きたいな~と言う気持ちが出てきて本格的に探すのですが、良い出会いはありませんでした。ちゃんと言うと50年ぐらい経っている物ですので、いわゆる「あたり」の楽器がなかなかないのです。しかもウクレレと言う楽器が当時大事にされていたかクエッション。なのでちゃんと弾かれていた物を探す事は大変でした。あと見栄えはきれいないわゆる「デットストック」と言うヤツはやはり何十年も弾かれていない事が多く、かなりの割合で「鳴らない」物が多くありました。なのでヴィンテージ探しを諦め、山崎さんと浮気をしました・・・。いや、決してそっちじゃないです(汗)山崎さんにウクレレを作って頂いたと言う話です。
ここ2年はヴィンテージ楽器店に行くと夫婦でヴィンテージウクレレを試奏する事が増えた。それでも「あたり」の楽器は会えない。 あっ、もちろん買えない値段の物は最初から弾いていません。なので相場より安い物を見ているのでトップに割れがあったり、タッチアップの痕があったり、それにひどいコンディションだったりと言う訳です。なので私は東京で一番鳴るマーチンはM弟君のマーチンだと勝手に決めた。それぐらい彼のウクレレは鳴る。でも我々は鳴るマーチンにはいっかいも会えずにいた。
先日ブログに書いたが50年代のカマカを格安で手に入れてしまい、それが思ったより良い物だった事から少しわたくしは調子に乗り、海外(アリゾナ)の楽器屋と拙い英文でコンタクトを取り合ってみた。すると例の憧れの物があると言うのだ。店主はこんな感じで 「オ~ハロ~ヒデキ~グットコンディションノマーチンアルヨ」とものすごく軽い。なんだこいつとは思ったが、かなり親切な方で音(MP3)や写真をかなり送ってくれた。ですが問題は値段です。私は深夜の通販番組のように「でもおたかいのでしょ?」と聞いてみると返事は「オ~ヒデキ~サンビャクゴジュウゴドルダヨ~」と書いてあったので即買いしました。
さて待つ事17日間。異国の地、アリゾナから無事届きました。
税金と送料は4917円でした。
ツイード系のオリジナルケース付。
トレードマークのマホガニー。でもここ数年一番怖いのはこのマホガニー。
個人輸入してマホガニーやハカランダが空港でストップと言うのはよく聞く話。
ですが無事日本にやって来てくれました。
ペグで分かる事は50年代前期モデルと言う事。M弟君とおそろいでした。
ですがペグとしてはダメダメの物ですね。即取り換えたい。
ネックポケットもトレードマーク。指板はやはりハカランダ。
アコースティック楽器でははじめてのマーチンです。
小さくてもマーチンさ!また再入部出来た「マーチン友の会」。
最後に私が憧れたM弟君のStyle-0(左)と記念撮影。
あとがき
もし海外から俺も買いたいな~と思う方がいるのならひとつだけアドバイス。グッドコンディションと日本の店で見たらそれはかなり良い物でキレイと思って良いのですが、アメリカでグッドコンディションと書いてある時は「まあまあ」ぐらいに考えた方が良いです。日本人と違い小さな傷などは傷ではないのです(笑)。あと個人で輸入する時は60~70%諦めて下さい(笑)。それを分かっていれば良い物が届いた時、より嬉しい気持ちが増えます!長年Tシャツを輸入している私ですが、最近はさすがにないが100枚入りのダンボールを開けると袖が片方しかないTシャツが40枚入っているなんて事はかなりある訳です。 10万円騙されるのは絶対嫌ですが2~3万円でわくわく出来るのなら、それはそれで楽しいかなと思える方には良いと思います。アメリカってデッカイな~自由だな~ぐらいな気持ちで思っていれば問題ありませんよね(笑)。
by steelfriend
| 2013-07-22 06:08
| 楽器
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